2026年7月22日時点の情報に基づく
自宅売却の3,000万円特別控除——住まなくなってからでも使える?
自分が住んでいた家(マイホーム)を売却するとき、要件を満たせば課税譲渡所得から最大3,000万円を控除できます(措法35条1項)。所有期間の長短は問いません。多くの方は税額がゼロになりますが、「住まなくなってからの期限」など条件があります。
結論: 自宅なら課税譲渡所得から3,000万円引ける
この特例は、所有期間の長さにかかわらず使えるのが大きな特徴です。譲渡所得が3,000万円以下であれば、控除によって税額が0円になる可能性があります。ただし「今住んでいる家」だけでなく「以前住んでいたが今は住んでいない家」も対象になる一方、期限や除外要件があるため、次の項目で確認します。
「住まなくなってから3年」の正確な数え方
以前住んでいた家を売る場合、「住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」に譲渡することが要件です。用途(賃貸に出していたかどうか等)は問われません。
例: 令和4年8月に住まなくなった場合
→ 3年を経過する日の属する年 = 令和7年 → 期限は令和7年12月31日まで
「3年後の同じ日」ではなく「3年を経過する年の年末」までと数える点に注意してください。年をまたぐタイミングでの売却は、シミュレーターで住まなくなった時期を入力すると期限を自動計算できます。
使えないケース
- 配偶者・直系血族・生計を一にする親族・同族会社など、特別な関係にある人への譲渡
- 前年または前々年に、この特例や譲渡損失の特例など一定の特例を受けている場合
- 別荘など、主として趣味・娯楽・保養のために所有する家屋
- この特例の適用を受けることのみを目的として一時的に入居したと認められる家屋
住宅ローン控除との併用不可——買い替え時の考え方
買い替えで新居に住宅ローン控除を使う予定がある場合、売却した年とその前後2年の間にこの特例を使うと、住宅ローン控除が受けられなくなります。どちらを選ぶのが有利かは、控除額・税額・今後の収入見通しなど変数が多く、一般論では判断できません。シミュレーターでの試算結果をもとに、税理士にご相談いただくことをおすすめします。
10年超所有なら軽減税率も併用できる
所有期間が譲渡した年の1月1日時点で10年を超えている場合、この3,000万円控除と軽減税率の特例を併用できます(控除後の課税譲渡所得に軽減税率を適用)。長く住んだ自宅を売る場合は、あわせて確認する価値があります。
まずは売却価格の目安を
3,000万円控除が使えるかどうかも、実際にいくらで売れるかが分かって初めて意味を持ちます。控除額や税額の目安を確かめる前に、想定売却価格を把握しておくと判断がしやすくなります。
よくある質問
Q. この特例を使うと、税額はどれくらい安くなりますか?
A. 課税譲渡所得から最大3,000万円を控除できるため、譲渡所得が3,000万円以下であれば税額が0円になる可能性があります。ご自身の場合の具体的な金額は、シミュレーターでご確認ください。
Q. 単身赴任で今は住んでいませんが、家族は住んでいます。使えますか?
A. この特例は「自分が住んでいた家屋」の譲渡が要件です。単身赴任で本人は不在でも生計を共にする家族が引き続き居住しているケースなど、状況によって判断が分かれるため、個別に確認が必要です。
Q. 別荘として使っていた家でも使えますか?
A. 別荘その他主として趣味・娯楽・保養のために所有する家屋は、この特例の対象外です。
根拠
- 国税庁タックスアンサー No.3302(マイホームを売ったときの特例)
本記事は国税庁が公表する情報に基づく一般的な税制の参考情報であり、個別の税務相談・税額の確定ではありません。特例の適用可否や申告については、税務署または税理士にご確認ください。